「変なおじさん」(腰痛症)

力学整体研究所の会員(クライアント)と関係者様のお一人であるFK様が実際に礒谷療法(礒谷式力学療法)と力学整体を体験・経験された腰痛の整体体験記・闘病記を紹介しているページです。

○○市 K・Fさん

○○市 K・Fさん [男性・30代] 「変なおじさん」(腰痛症)

僕は、ある変なおじさんがきっかけで礒谷療法(礒谷式力学療法)を知りました。

僕が23歳の時、僕が働いていたYフードというアメリカの魚の会社に、そのおじさんは入社して来ました。

当時、そのおじさんは47歳でした。

そのおじさんの過去にどういったことがあったのかは知りませんが、人とほとんど会話ができない人で、「んー」とか「うん」とか「はい」とかしか言わなくて、自分の意見を言わず、いつも笑っているだけでした。

その上、異常な行動をするのです。

カニみたいに横を向いたような感じで歩いて、真っ直ぐ歩けず、曲がる時もサット曲がればいいのに、1回まわって曲がるのです。

会社の人がどうしたのか訳を聞いても、「んー」と笑っているだけで、皆であの人はおかしい、バカだと話して、僕もずーっとあの人はおかしいと思っていました。

1年位経って、そのおじさんは今まで住んでいたアパートに理由があって住めなくなり、人と会話ができない上、英語で新しいアパートを見つけることなどできず困っていたので、しばらくの間、僕のアパートに居候させてやることにしました。

一緒に住み始めて、夜は足をがんじがらめに縛って寝るという、おじさんのもう1つの異常な行動を発見しました。

その頃、僕は腰が悪くて、ニューヨークの一等地にあるS・カイロプラクティックという所に、1年以上通っていました。

70歳近い白人のおばさんと、35歳位のユダヤ系のような男の人がやっている所で、Sというのはおばさんのことでした。

頚椎と腰椎の矯正をやるだけで、5分もかからなかったです。

やってもらうと腰が軽くなるのですが、また1日、2日すると痛くなるということを繰り返していました。

また、日本人のハリ・灸のいい先生がいると聞いたので、そこにも行きました。

1回の治療で、信じられないくらいに痛みがなくなりました。

3回で完治してやるというので、3回通いました。

そのあと2~3日は良かったのですが、腰の重い感じがまた出てきて、そのうちまた痛み出しました。

カイロプラクティックは保険がきいたので、痛くなったらそのS・カイロプラクティックに行くというのを繰り返していたのです。

僕がしょっちゅう腰が痛いと言っているので、あの変なおじさんが「これを読んでみて」と手渡してくれのが礒谷公良先生の『奇跡の礒谷療法』(祥伝社、ノンブック)という本でした。

読み始めて驚きました。

おじさんの異常な行動が全部種明かしされていたからです。

日常生活における矯正動作を知った後で、よくおじさんの行動を観察してみれば、やってる、やってる。

朝礼の時は左足を引いて左足に体重をかけているわで、あの人の行動は全部計算の上だったんだと判って、憎らしい思いがしました。

そして、あの人はただのバカじゃないぞと見直したのです。

そして、僕もR型で、膝の屈伸や膝抱えをし始めました。

腰はその時は良くなりましたが、日常動作や足縛りはほとんどしませんでしたから、また痛くなり、僕の腰はもう治らないと諦めていました。

でも、礒谷療法というものにはすごく興味を持ちました。

内反足の子が真っ直ぐに立てるようになり、「小児麻痺は不治の病などではないのだ」と書いてあるのに感激して、こりゃ日本に帰ったら、まず礒谷療法所に行ってみんといかんと思っていました。

僕の弟は体が不自由なので、養護施設に小さい頃入っていて、たまにそこに行くと小児麻痺などのかわいそうな子供たちがたくさんいて、そういう子供たちが治ると書いてあったので、絶対に見に行こうと決めていました。

そして、おじさんのことも、もしかしたらこの人は、物事の本質を見抜く力がある人なんじゃないだろうかと思い始めていました。

それから2年位して、27歳の時、日本に帰って来て1カ月、ダメもとで礒谷式力学療法東京総本部に電話して勉強がしたいと言いましたら、運良く人手不足らしくすぐ来いとのことで、取り敢えず行ってみました。

1992年11月の中旬でした。

僕は、すでに自分の腰は持病と諦めていました。

礒谷式力学療法東京総本部に来たのは、自分の腰を治すために来たのではなく、小児麻痺をも治す治療法を勉強しに来たかったからです。

礒谷式力学療法東京総本部に見習いとして入って、自分もRO型と診断してもらい、否応なしに屈伸運動、日常動作、足縛りをやらされ、そして講習生どうしで毎日膝押しをやっていました。

1カ月半、見習としての生活を続けている間、腰痛というものがいつの間にかなくなり、自分でもそれが礒谷療法のお陰とは気がついていませんでした。

年末になり、正月休みで1週間実家に帰りました。

実家に帰ってからは屈伸運動や足縛りなどを全くせずにいたら、忘れていたあの痛みがましし始めました。

やっぱり屈伸運動や足縛りをしなきゃ駄目だと思って、ちゃんとするようにしました。

そしたら、痛みはなくなりました。

1月になり礒谷式力学療法東京総本部に戻り、また見習いとしての生活が始まりました。

僕の腰はいつ治ったのか分かりませんが、あれ以来1回も痛くなりません。

僕は、ほとんど菊地秀男先生や反中武雄先生、冨岡正喜先生には矯正をしてもらっていません。

ただ、講習生と膝押しをやり合って、暇な時屈伸運動をし、気が向けば矯正動作を守っただけです。

治すための努力はほとんどせずに腰を治してもらったようなもので、ラッキーでした。

いま現在、1年間いた礒谷式力学療法東京総本部をやめて1年4カ月で、やめてからは屈伸運動も膝抱え運動も足縛りもやっていませんが、二度と僕の腰は痛みません。

完治したと言えるのではないでしょうか。

おじさんに感謝、礒谷療法(礒谷式力学療法)に感謝。

(1994年記)

そして、礒谷式力学療法東京総本部で冨岡正喜先生を知り、力学整体を知ることになりました。

その後、礒谷療法(礒谷式力学療法)をさらに進化発展させて新理論を展開された冨岡正喜先生からその話を聞き、力学整体が生まれたことに感動しました。

(1998年追記)


【補足説明】

K・Fさんがこの体験記を書いたのは30代でしたが、現在(2018年時点)では50代になっています。

K・Fさんがこの体験記を書いたのは東京の中野から蒲田へ引っ越した時でしたが、現在は宮崎県に住んでいます。

K・Fさんとは代表の冨岡が礒谷式力学療法総本部に在籍している時に後から入所して来た後輩の同僚という関係ですが、K・Fさんと代表とは現在まで親しく付き合っています。


【参考文献】

礒谷 公良 (著) 『奇跡の礒谷療法―自然回復力を活用する』(祥伝社、ノン・ブック、1983年) [新書]

現在、本書は絶版になっています。アマゾンでなら中古本を購入することができるようです。

購入はこちらから⇒ 奇跡の礒谷療法―自然回復力を活用する (ノン・ブック)

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