症例1「ぎっくり腰(ギックリ腰)」

力学整体研究所・整体院の会員(クライエント)様のお一人である兵庫県赤穂市在住の男性[80代]が実際に力学整体を体験・経験された力学整体の臨床例1「ぎっくり腰(ギックリ腰)」を症例検討、症例研究している症例報告を紹介しているページです。

[兵庫県赤穂市] [80代] [男性]

主訴

ぎっくり腰(ギックリ腰)

来院時の状態

独立・開業した直後に研究所の表の看板を見られて、飛び入りで来所された方です。

来所された時にはご自分で立って歩くのも困難な状態で、2人の男性に付き添われ両側を抱えられていました。

突然入所されて開口一番が「鍼(針)でも打ってもらおうと思って!」という言葉だったのには驚かされました。

当整体院を鍼灸(針灸)か按摩(あんま)・指圧・マッサージを施術する鍼灸院(針灸院)やマッサージ院などの治療院と間違えておられるのは明らかでした。

それでは、とても矯正(整体の施術や指導)を受けていただくわけにはいきません。

とりあえず、初診者用に編集してあるビデオを見ていただいて、理解し、納得していただいたら受けていただくことにしました。

ところが、ビデオを映し始めてから5分もしないうちに、もうやってくれと言い出されました。

理屈よりも、とにかく治してくれということらしいのです。

仕方がないので、矯正(整体の検査と施術)を始めることにしました。

検査

腰全体に激痛があり、症状からは股関節の角度との関係を結びつける場所を特定できませんでした。

そこで、検査をすると、右脚が長く、外転・外旋していることがはっきりと判りました。

脚型

RO型

経過

【初回】

なんとか矯正(整体施術)はできたものの、余りにも痛がっていて起きることさえできない状態だったので、施術法の中では体縮修正法と体縮調整法と上部体縮調整法を省略して施術し、整体指導では日常動作を本当に簡単にだけしか説明できませんでした。

症状の緊急性や年齢のせい、ご本人が治療に求めているコトの違いもあって、整体指導の説明がよく呑み込めないようでした。

全然、指導した日常動作ができていなかったのです。

腰の痛みはかなり激しい状態だったので、施術は股関節操法(股関節矯正)の1つだけしか行えませんでした。

それにしてもこの痛がり様は尋常ではなく酷(ひど)いものだと思いました。

これでは、腰痛の回復期間として2週間くらいかかるのではないかという見通しを持たざるを得ませんでしたし、そのことをご本人にも伝えました。

初回の施術が終わって、帰りには「腰が少し楽になった」と言っていただきましたが、依然として姿勢は屁っ放り腰なのでそのようには見えませんでした。

そのため、続けて来ていただけるのかが心配でした。


【2回目】

翌日来られた時は、「昨日よりだいぶん楽になった」と言われました。

しかし、姿勢と動作を見ていると、そのようには見えませんでした。

まだまだ腰が痛そうでした。

ただ、矯正(施術)後、前日は左側から起きられなかったのに、起きることができるようになっていました。

どうやら、腰痛が少しはよくなっているというのは本当のようでした。

起き上がることができたので、体縮修正法で座布団を11枚積んで標準時間の半分(5分間)だけやりました。

体縮調整法も柔らかい枕で3分間やれました。

上部体縮調整法は省略しました。

体癖修正運動は20回やれました。


【3回目】

次の日は研究所が休みで、2日後は会員様が病院のほうで診察の予約が入っていたので、来所されたのは3日後のことでした。

その間、次の施術まで日にちが空くけれど痛みのほうは大丈夫だろうかとずっと心配をしていましたが、来所されたとき「もう治ってしまった」と言いながら入って来られました。

これには私も驚きました。

意外にもたった2回の矯正(施術)で、あれだけ酷かった痛みが治ってしまったのです。

これは私も予想外の経過でした。

ご本人も、痛みが消えてしまったことにどうも納得できないようでした。

「鍼(針)を打つわけでないし、揉んで按摩(あんま)・指圧・マッサージをするわけでもないのに、どうして治ったのか不思議だ。ただ、だんだんよくなっていくのはわかった」

ととても不思議そうでした。

腰痛は治ってしまったのですが、一応予約していたので3回目の矯正(施術)も受けられました。

体縮修正法で座布団は10枚で10分できました。

体縮調整法の腰枕は5分。

上部体縮調整法は5分。

体癖修正運動は30回。

帰られるときにも、まだ治ったことを納得しかねているのが印象的でした。

「あんまり痛みが激しいので、実は、もう治らないのではないかと諦めていた」

と告白して下さいました。

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