腰痛関連本

加茂整形外科医院院長 加茂 淳 (著) 『トリガーポイントブロックで腰痛は治る!』(風雲舎)

トリガーポイントブロックで腰痛は治る!

おすすめ度:★★★★★

力学整体の指定参考図書です。

整形外科医の加茂淳氏による異色の整形外科の分野に関する一般読者向けの入門書です。

「神経が圧迫を受けると、痛みやしびれが生じる」「老化した関節や変形した骨は痛む」「筋肉痛は放っておいても治る」など、従来の整形外科が椎間板ヘルニアや坐骨神経痛、椎間板症、椎間関節症、脊椎分離症、脊椎すべり症、脊柱管狭窄症などの病気や症状が損傷モデルが原因だとする構造異常説の常識に対して異論を唱え、「筋痛症(筋肉スパズム[けいれん]による痛み)」が原因であると異説を主張した最初の医師による本です。

医師の中からもこうした骨ではなく筋肉が原因だとする意見を持たれる加茂淳氏のような人物が登場してきたというのは民間療法の施術家としても心強いものを感じました。

加茂淳氏の「筋痛症(筋肉スパズム[けいれん]による痛み)」は、力学整体と共通認識を共有するものですし、痛みの生理学の理論は参考になりました。

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戸澤 洋二 (著) 『腰痛は脳の勘違いだった―痛みのループからの脱出』(風雲舎)

腰痛は脳の勘違いだった―痛みのループからの脱出

おすすめ度:★★★★★

本書は東京都青梅市に在住で電気機器メーカーに勤務する技術士(電気・電子)でサラリーマンの戸澤 洋二(とざわ ようじ)氏が7年間悩まされた腰痛と坐骨神経痛に関する個人の闘病記です。

戸澤洋二氏が7年間にわたる治療期間にドクターショッピングや代替治療院めぐりをした顛末も書かれており、病院や代替治療院の個人治療体験記にもなっています。

その中には、私もお名前や存在だけは存じ上げている治療院や先生もいらっしゃったので、ここにも行かれたのかとちょっした驚きもありました。

戸澤洋二氏はあちこち(あちらこちら)の病院や代替治療でいろいろな治療を受けておられ、腰痛と坐骨神経痛の闘病記や治療体験記の読み物としてもとても面白い内容が書かれてあります。

本書の中で特に印象的だったのは、代替治療院の先生たちが戸澤洋二さんの腰痛と坐骨神経痛は治ると簡単に言い切っている点でした。

戸澤洋二氏は患者として代替治療院の先生たちの言葉の保証を信じるわけですが、戸澤洋二氏の腰痛と坐骨神経痛がなかなか良くならないと先生たちは手のひらを返したような態度と言葉になっていきます。

私はこの整体の仕事に従事するようになってから患者さんに治ると言ってあげたことがないので、同業者として代替治療院の先生たちが自信たっぷりにいともたやすく治ると断言しているのには驚きました。

さて、私が本書の中で最も興味を持ったのは、戸澤洋二氏の腰痛と坐骨神経痛に関する仮説です。

戸澤洋二氏の仮説の中心となっているのはニューヨーク大学医学部教授のジョン・E. サーノ博士の「TMS(緊張性筋炎症候群)理論」の心身症治療プログラムです。

そして、戸澤洋二氏が最後に受けた治療法の中心は加茂整形外科医院の院長で整形外科専門医でリウマチ専門医、心療内科登録医の加茂淳医師が考案された「筋・筋膜性疼痛症候群」に対するトリガーポイントブロック注射、抗鬱剤(坑うつ剤)や坑不安剤の服用、認知行動療法(イメージトレーニングや楽しいことを考え実行すること)を組み合わせた3本立ての治療法です。

戸澤洋二氏は加茂淳医師の加茂整形外科医院で治療を受けたのではなく、実際の治療を受けたのはNTT東日本関東病院(旧関東逓信病院)のペインクリニックで、担当は宝亀彩子医師です。

戸澤洋二氏はトリガーポイントブロック注射だけでなく腰部硬膜外ブロック注射も同時に受けています。

この治療プログラムを受けることで戸澤洋二氏は7年間に及ぶ腰痛と坐骨神経痛が3カ月でほとんど完治したということです。

初版から2年後に出た改訂版では、その後の経過ということで、戸澤洋二氏は時折以前と同様の場所に痛みが出ることを告白されています。

しかし、その痛みは認知行動療法だけで短期間のうちに消えているようです。

戸澤洋二氏はサーノ博士のTMS理論をもとに「I形の痛みの回路」「J形の痛みの回路」「U形の痛みの回路」「痛みのループ(環)」という4種類の痛みの回路の理論を仮説として提起しています。

また、戸澤洋二氏は過去の痛みの記憶がある条件下で発生する「条件反射痛」という後遺症ともいえる症状も仮説の概念として提起しています。

戸澤洋二氏は自らの治療体験から、慢性疼痛の場合は「痛みのループ」に陥っているのであり、この状態から復帰するには脳をリセットし「痛みのループ」から脱出する治療法を選択することが重要であり、それこそが治癒への鍵であると自説を主張しています。

個人の一患者である戸澤洋二氏が提起している仮説は理論として十分納得できるものであり、腰痛や坐骨神経痛などの慢性疼痛のかなりの部分を説明できるものと思われます。

力学整体でも戸澤洋二氏が提起している「痛みのループ」と「脳のリセット」という2つの理論は重要な示唆を与えてくれるものであり、その仮説は支持できるものと考えています。

力学整体では、慢性疼痛の場合は、股関節部の中心として骨格系と筋肉系に働きかけることで脳神経系のネットワークを通じて全身の体縮と体癖を解消する結果、痛みの発生部である部位の筋肉の収縮状態も解除することによって「脳がリセット」され「痛みのループ」から脱出しているものと考えられるからです。

そういう意味からいえば、力学整体は医学とは異なる方法で「痛みのループ」にアプローチできているものと考えています。

過去の症例では、戸澤洋二氏と同様の症状で改善した方がいらっしゃることから、戸澤洋二氏には力学整体も有効だったのではないかと考えられます。

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ロビン・マッケンジー (著), 銅冶 英雄 (翻訳), 岩貞 吉寛 (翻訳) 『自分で治せる! 腰痛改善マニュアル』(実業之日本社)

自分で治せる! 腰痛改善マニュアル

おすすめ度:★★★★★

私がロビン・マッケンジーが開発したマッケンジー法(マッケンジーエクササイズ・マッケンジー体操)を知ったのは、この文章を書いている2015年の現時点から約20年くらい前に目を通した手技療法関連の専門雑誌でした。

その雑誌ではマッケンジー法(マッケンジーエクササイズ・マッケンジー体操)についてある程度くわしく解説してくれていたのでかなり内容を理解することができました。

当時私が施術を行っていた礒谷式力学療法(礒谷療法)の矯正法とマッケンジー法(マッケンジーエクササイズ・マッケンジー体操)はかなり共通や類似している部分が多いことに気がつきました。

患者さんが礒谷式力学療法(礒谷療法)を行えば、同時にマッケンジー法(マッケンジーエクササイズ・マッケンジー体操)も行っていることになると認められました。

マッケンジー法(マッケンジーエクササイズ・マッケンジー体操)は礒谷式力学療法(礒谷療法)の施術法と矯正法の根拠付けにもなり得ると心強く思ったものです。

私はマッケンジー法(マッケンジーエクササイズ・マッケンジー体操)のことをある程度理解しているつもりだったので、それ移行私は関心を寄せることはありませんでした。

それが近年になって会員さんからマッケンジー法(マッケンジーエクササイズ・マッケンジー体操)のことを聞かれることがあったのをきっかに調べてみると関連書籍が何冊か出版されていることを知りました。

それで近いうちに読んでみようと数年前から考えていました。

それが最近になってやっと読むことがでました。

マッケンジー法(マッケンジーエクササイズ・マッケンジー体操)の基本的な内容は約20年前の知識と違いはありませんでしたが、本書では新しい知識を得ることができました。

反応による症状の変化を表現した「中央化現象」を始めとして症状の原因となる「姿勢症候群」「偏位症候群」「機能障害症候群」などの重要な概念を知ることができました。

また、ランバーロール、スーパーロール、エアバッグ、ナイトロールなどのマッケンジーオリジナル商品が販売されてることも知りました。

リペックスという腰の運動(腰椎の反復運動)を行うことのできる機械が開発されていることも知りました。

今回、本書を読んでマッケンジー法(マッケンジーエクササイズ・マッケンジー体操)は礒谷式力学療法(礒谷療法)と力学整体の矯正法と共通や類似している部分が多いことを確認できたのや良かったです。

反面、マッケンジー法の理論と力学整体の理論とでは大きな違いがあることも確認できました。

マッケンジー法の理論では「偏位症候群」は別にして「姿勢症候群」と「機能障害症候群」では関節包や靭帯、腱などの軟部組織が引き伸ばされたオーバーストレッチによる損傷(傷害)が症状の原因と考えています。

これらのマッケンジー法の理論は力学整体の理論に参考になりました。

マッケンジー法の理論が間違っているということではなく、症状の原因の一部として認められるものの、原因の全部ではないということです。

したがって、マッケンジー法の理論は力学整体の理論に包含して採り入れることができることも確認できました。

理論面だけでなく、力学整体の施術や自己整体など技術面の実際においても力学整体を行えばマッケンジー法(マッケンジーエクササイズ・マッケンジー体操)をも実行していることになっていることを確認できました。

なので、マッケンジー法(マッケンジーエクササイズ・マッケンジー体操)は腰痛に効果があるのは確かだと考えられます。

ただし、マッケンジー法(マッケンジーエクササイズ・マッケンジー体操)はすべての腰痛に対して有効だとは言えないかもしれません。

力学整体はマッケンジー法よりもより根本的な原因にさかのぼってアプローチするので、マッケンジー法(マッケンジーエクササイズ・マッケンジー体操)で効果がみられなかった腰痛に対しても力学整体なら有効性を発揮できるのではないかと考えられます。

本書では自分で行えるマッケンジー法(マッケンジーエクササイズ・マッケンジー体操)について具体的にわかりやすく解説してくれていて比較的短時間で読みやすい内容になっています。

腰痛で悩んでいたり、困っていたり、苦しんでいたりする人なら本書を読む価値は十分にあると言えます。

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ジョン・E. サーノ (著), John E. Sarno (原著),浅田 仁子 (翻訳), 長谷川 淳史 (監修) 『サーノ博士のヒーリング・バックペイン―腰痛・肩こりの原因と治療』(春秋社)

サーノ博士のヒーリング・バックペイン―腰痛・肩こりの原因と治療

おすすめ度:★★★★★

本書の存在は、新聞の広告で知りました。

広告を見た瞬間、本書を読む必要があると思っていたところ、偶然JR姫路駅近くの書店の店頭で見つけてさっそく買って帰りました。

からだの諸症状が、こころと関係しているという考えがある中で、本書は独自のTMS理論を主張しています。

TMS理論は、精神に抑圧したい問題あると、その問題から目をそらさせるために、身体、それも特に筋肉系に、諸症状を作り出すというものです。

これは、従来考えられて来た疾病利得が原因とする説とはまったく異なるものです。

また、外傷による身体の構造異常が原因であるとする説とも全然異なっています。

したがって、こころの巧妙な働きによって目をそらされている真の問題に気づくことが真の治療法になっています。

TMS理論の見解には驚くべきものが含まれており、注目すべき説であると同時に絶えず考慮すべき問題であると私は考えます。

それゆえ、医療に従事する者にとっては必読の文献であろうし、なかなか改善しない原因不明のいろいろな症状で悩んでいる患者さんにもぜひ一読してほしい本です。

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長谷川 淳史 (著) 『腰痛は<怒り>である 普及版』(春秋社)
長谷川 淳史 (著) 『腰痛は<怒り>である CD付』(春秋社)
長谷川 淳史 (著) 『腰痛は<怒り>である』(春秋社)

腰痛は<怒り>である 普及版

おすすめ度:★★★★★

本書の存在は、ジョン・E. サーノ (著), John E. Sarno (原著),浅田 仁子 (翻訳), 長谷川 淳史 (監修) 『サーノ博士のヒーリング・バックペイン―腰痛・肩こりの原因と治療』(春秋社)とともに新聞の広告で知りました。

広告を見た瞬間、本書を読む必要があると思っていたところ、偶然姫路駅近くの書店の店頭で見つけたので、さっそく買って帰りました。

本書は、サーノ博士のTMS理論を腰痛に絞って解説しています。

前半部分では、腰痛の常識とされていた考え方を神話として、それらが誤った情報であると指摘しています。

そして、それらの先入観がかえって腰痛を悪化させている原因にもなっていることを明らかにしています。

腰痛に関する常識を覆す見解は圧巻です。

私自身も著者の考え方には啓発されるところがあり、著者のこれまでの腰痛の常識に反対する見解に賛成したい。

後半部分では、サーノ博士のTMS理論についてくわしく説明しています。

サーノ博士の著書では説明がなかった個所もあり、TMS理論を理解するのに役立つ内容となっています。

本書は、なかなか改善しない腰痛で悩んでいる患者さんにはもちろろん、精神が原因による身体の症状で悩んでいる患者さんには、ぜひ読んでいただきたい1冊です。

また、サーノ博士のTMS理論に関心のある人、精神と身体の相関関係について興味のある人、医療関係者にとっては必読書でしょう。

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川井 太郎 (著) 『腰痛が治るのはどっち?』(学研パブリッシング)

腰痛が治るのはどっち?

おすすめ度:★★★★

川井筋系帯療法は礒谷公良氏の礒谷式力学療法(礒谷療法)をメインにしてそれに橋本敬三氏の操体法をサブとしてそれらを組み合わせた施術になっていると聞き及んでいます。

川井筋系帯療法が礒谷式力学療法(礒谷療法)と操体法を取り入れていることを知ってから、私自身は川井武雄氏の『病気の体は歪んでいる―安全・無痛・快適に治る「筋系帯療法」のすべて』という本に目を通したものの川井筋系帯療法に関しては興味や関心を失ってしまいました。

その後、川井筋系帯療法治療センターへ行ったことのある何人かの患者さんからも川井筋系帯療法のお話を聞く機会はありました。

最近になって来院されるようになった会員さんの付き添いで一緒に来られる息子さんがやはり川井筋系帯療法治療センターへ通院していたことがあるという話を聞きました。

私が川井筋系帯療法の存在を知ってから25年くらいは経過していることもあって、川井筋系帯療法も当時と何か変化したことがあるかもしれないと思うようになりました。

また、川井筋系帯療法治療センターの総院長も代替わりしていたことも知って、ものすごく久しぶりに川井筋系帯療法の本を読んでみようかという気になりました。

最初は川井筋系帯療法治療センターの二代目院長となった川井太郎氏の『腰痛・股関節痛・足のしびれが消える「骨盤ゆらし」』から読み始めようかなと思っていました。

ところが、川井太郎氏の『腰痛が治るのはどっち?』という本が1円で販売されているのを偶然見かけてすぐに本書を購入したことから先に本書を読むことになりました。

本書は「腰痛が治るのはどっち?」と題して、腰痛にまつわる様々な疑問に川井太郎氏が回答していくという質問形式の構成になっています。

回答の中には川井筋系帯療法の立場から書かれてある内容の一部に関しては問題がある個所が見受けられます。

それでも、腰痛に関する質問は興味深いものがありましたし、回答も概ね標準的な内容になっていました。

腰痛の読み物としては面白い本になっています。

本書は腰痛読本として成功しているのではないかと思います。

腰痛に興味や関心のある人なら楽しく読めるはずです。

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山本浩一朗 (著) 『腰痛は心の叫びである』(サンマーク出版)

腰痛は心の叫びである

おすすめ度:★★★★

本書は、東京・池袋のバランス力学整体院院長である山本浩一朗氏による心身症の一症状である腰痛に焦点を当てその原因と対策について書かれたものです。

私が本書を読むきっかけになったのは、本書を読んで、本書の中で紹介されていた「礒谷療法(礒谷式力学療法)」に興味を持たれた方が「礒谷療法(礒谷式力学療法)」の本を探し、図書館で礒谷 圭秀 (著) 『子どもの自然治癒力を育む本―自宅でできる「礒谷式力学療法」実践講座』(芸文社)という本を見つけ、その本の中に私が掲載されているのを見て力学整体研究所のほうへ来所されたからです。

本書の帯には「読んで、腰を抜かさないでください。」と書かれていますが、私にとって本書の内容はほとんど既知のものばかりだったので特に目新しい情報はありませんでした。

ただ、心理的なストレス(特に我慢)が腰痛の原因になることがあるということを知らない方にとっては帯の言葉通りの印象を受けるかもしれません。

本書は心理的なストレスが原因で腰痛になることがあるのだということを一般読者にも理解しやすいようにわかりやすいかたちで書かれています。

本書を読めば、これまで腰痛は腰が悪いのだと思い込んでいた人でもひょっとすると自分の腰痛も何らかの心理的な要因があるのかもしれないと振り返れるようになれるかもしれません。

山本浩一朗氏はそれを「認識療法」(知ることで治る)と呼んでいます。

本書の中で私が興味を持ったのは心身症の具体的な対策として紹介してある「セルフカウンセリング」と「寝る前の習慣と魔法の言葉」です。

山本浩一朗氏のバランス力学整体院院では2~3カ月の基本的な心理的プログラムとして、
①目標の設定(よくなる準備)
②呼吸の指導(三・六・九呼吸法)
③表情の指導
④言葉の指導
⑤認識療法(腰痛になる仕組みを理解する)
⑥セルフカウンセリング(自分で腰痛の原因を知る)
⑦セルフセラピー(自分で腰痛を治す)
というような流れになっているようです。

本書ではこの心理的プログラムの内容をかなり公開してくださっているのではないかと思います。

整体院でこのような心理療法を行っているところは稀だと思います。

そういう意味で山本浩一朗氏の取り組みは治療業界において独自性があると言えます。

また、数ある整体院の中でそのような取り組みを行っているてバランス力学整体院には存在意義があると思います。

ただ、バランス力学整体院院ではメインのプログラムは股関節のゆがみを矯正する「礒谷療法(礒谷式力学療法)」の理論をベースに置いているようです。

さらに、カウンセリングや、整体の効果を維持するエクササイズ(礒谷式力学療法の自宅矯正法)、姿勢や歩き方の指導(礒谷式力学療法の日常動作による矯正法)などのアプローチをしておられるとのことです。

バランス力学整体院院のメインプログラムが礒谷療法(礒谷式力学療法)であるということは山本浩一朗氏自身は腰痛の主要な原因は股関節のゆがみにあると考えておられるのかもしれません。

というのも、山本浩一朗氏ご自身は、20代後半から頭痛、肩こり、右肩が上がったままの状態、首・肩の痛み、右腕のしびれ(指に力が入らない)などの症状に悩んでおられ、病院、整体、カイロプラクティック、整骨、針灸、マッサージ、気功などへ行き一時的な効果があったものの根本的な治療には結びつかなかったということです。

それが、友人の紹介で「礒谷療法(礒谷式力学療法)」という療法に出逢ったというのです。

治療の結果、たった1回の施術で完全に肩が下がり、およそ1カ月後にはしびれが取れ痛みも軽くなり、そして三カ月後にはほぼ痛みがない状態にまでなり、長年の悩みだった症状が改善したという経験をお持ちのようです。

山本浩一朗氏がご自身のバランス力学整体院でプログラムにメインに「礒谷療法(礒谷式力学療法)」の施術を当てていることには理由があるのも理解できます。

本書では、腰痛の9割以上が原因不明であるとしながらも、そのうちの何割が心理的な原因によるものと考えているのか明らかにされていません。

本書を読む限り、原因不明の9割の腰痛のうちほとんど10割が心理的な原因によるものとしているように解釈できてしまいます。

しかし、山本浩一朗氏のバランス力学整体院院では腰痛患者に対して心理的プログラムだけで対応しているのではなく礒谷療法(礒谷式力学療法)という手技療法をプログラムのメインとしていることは心理的原因説に矛盾してしまいます。

であるならば、山本浩一朗氏は原因不明の9割の腰痛のうち全部が心理的な原因によるものではないと考えておられるのかもしれません。

では、山本浩一朗氏は原因不明の9割の腰痛のうちいったい何割が心理的な原因によるものと考えておられるのか知りたかったところです。

また、原因不明の9割の腰痛の原因を心理的なものとそうでないものとに分類する場合、原因に応じて患者に適応するプログラムを別ける必要があると思われますが、それらを区別する検査や方法があるのか本書では明確にされていません。

これは推測になりますが、山本浩一朗氏のバランス力学整体院院では原因不明の9割の腰痛の原因がどうであれ必ず心理的な要因はからんでいるはずと考えて、すべての患者さんに総合的なプログラムを適用しているのではないかと拝察します。

本書の内容に関してはいろいろ疑問が残るところはありますが、腰痛の原因に心理的なものがあってそれはどのように考えたらいいかという内容は類書の中でも一般読者が納得しやすいように説明がなされています。

本書の内容に共感できる方には自分で心身症の原因を考えるヒントがちりばめられているので良い本になると思います。

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黒川 瀞雄 著 『腰痛10万人を治した秘密の方法』(宙出版)

腰痛10万人を治した秘密の方法

おすすめ度:★★

本書の著者である黒川瀞雄氏については、以前から『月間手技療法』誌において、その講義録が掲載されていたので、お名前だけは存じ上げていました。

店頭で、黒川瀞雄氏のお名前を見かけたので、さっそく読んでみることにしました。

著者の紹介によると、黒川療院院長で、大正14年生まれで、27歳で治療院を開設する一方、各地の名人といわれる治療家を訪ねまわり、修行に励んだそうです。37歳のとき、「身体均整法」を創始した故亀井進師と出会い、人体の生理的機能を究めた理論と驚異的に効く療法に傾倒され、研鑚を積んで極意に到達されたということです。患者さんからも、治療師からも、「名人!」と畏敬される整体療法家で、いかりや長介氏、和田アキ子氏など、多くの有名スターも治療してきたということでした。

黒川療法に関心がある方には、入門書として、うってつけの本ではないでしょうか。

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来院地域(来院エリア)


力学整体研究所では、日本全国各地から患者さんが来院されています。


来院された会員さんがお住まいの地域は、


地元の赤穂(赤穂市)をはじめ、


近隣地域(近距離)の兵庫の西播磨(西播)地区では、 上郡町[赤穂郡]、相生市、佐用町[佐用郡]、宍粟市、たつの市、太子町[揖保郡]、姫路市、福崎町[神崎郡]、 市川町[神崎郡]、神河町[神崎郡]、などがあります。


近隣地域(近距離)の岡山地区・備前地区・美作地区では、 岡山市、三田市、備前市、和気町[和気郡]、瀬戸内市、美作市、西粟倉村[英田郡]、赤磐市、勝央町[勝田郡]、 奈義町(勝田郡)、などまであります。


中距離の兵庫県では、 高砂市、加古市、播磨町[加古郡]、稲美町[加古郡]、加西市、三木市、小野市、加東市、 西脇市、明石市、神戸市[垂水区・須磨区・長田区・兵庫区・中央区・灘区・東灘区・北区・西区]、芦屋市、西宮市、尼崎市、伊丹市、宝塚市、川西市、などがあります。


中距離の岡山県では、 倉敷市、早島町[都窪郡]、玉野市、総社市、久米南町[久米郡]、美咲町、などまであります。


兵庫県以外の関西地方・近畿地方では 大阪府(大阪市、堺市、池田市、藤井寺市、大東市、岸和田市)、 京都府(京都市)、 滋賀県(大津市)、 中国地方では 鳥取県(鳥取市)、 などまであります。


遠方(遠距離)では、 北海道地方では 北海道(札幌市)、 関東地方では 茨城県(竜ヶ崎市)、 中部地方の北陸地方では 新潟県(新潟市)、 東海地方では 愛知県(一宮市、愛西市)、 三重県(松阪市)、 四国地方では 徳島県(鳴門市)、 香川県(高松市、善通寺市)、 愛媛県(松山市、伊予市、新居浜市)、 中国地方では 広島県(広島市、海田町[安芸郡])、 島根県、 山口県(防府市、宇部市)、 沖縄地方では 沖縄県(那覇市)、などまであります。


海外からは、チェコ共和国(プラハ)などから来院されています。


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