ミオンパシー(旧名:筋肉トリートメント『MAGIC』)関連本
- 松尾 毅 (著)『腹筋運動をすると腰痛になる』(アチーブメント出版)
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おすすめ度:★★★★
力学整体の指定参考図書です。
筋肉トリートメント『MAGIC』の開発者である松尾毅氏による一般読者向けの入門書です。
松尾毅氏は自らのパニック障害克服をきっかけに平成4年整体院「いぎあ☆すてーしょん」を開業したという経歴の持ち主です。
松尾毅氏はアメリカのローレンス・ジョーンズD.Oが開発した手法であるオステオパシーの「ストレイン&カウンターストレイン」の技術をヒントに、筋肉トリートメント『MAGIC』を開発したとされています。
その後、松尾毅氏等はこの筋肉トリートメント『MAGIC』を「ミオンパシー」と名称変更しています。
ただ、新しい名称まで名付けている筋肉トリートメント『MAGIC』や「ミオンパシー」は、オステオパシーの「ストレイン&カウンターストレイン」とほとんど同じではないかとも思え、本書からはどこがどう違うのかがよくわかりません。
筋肉トリートメント『MAGIC』や「ミオンパシー」がオステオパシーの「ストレイン&カウンターストレイン」と違うとするならば、具体的な個々のテクニックが違うということくらいしか考えにくいと思われます。
本書では、「筋肉が強張って痛みを発する仕組み」の知識を元に、「整形外科医が認めた整体師」として独自の理論と知識を展開しています。
松尾毅氏は筋肉の拘縮を「筋肉がロックする」という大変わかりやすい表現をしています。
自動車のシートベルトのロック機能を連想させるもので、一般人にも筋肉の拘縮状態をイメージしやすいと思います。
ただし、生身の生きている人体ではこの筋肉の拘縮はロック状態にあって筋肉の収縮状態が固定してしまっているというよりも、実は慢性的な拘縮状態にある中でも収縮したり弛緩したりを繰り返しています。
したがって、「筋肉がロックする」という表現は筋肉の拘縮を正確に表したものではないではないことは理解しておく必要があるでしょう。
ともあれ、松尾毅氏の「筋肉原因説」は、力学整体と共通認識を共有するものですし、「筋肉拘縮説」の理論は参考になりました。
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- 鮎川 史園 (著) 『「体の痛み」の9割は自分で治せる たった90秒! 超簡単セルフ整体術』(PHP研究所、PHP文庫)
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おすすめ度:★★★★
著者は、整体院「いぎあ☆すてーしょん代官山」院長の鮎川 史園(あゆかわ しおん)氏です。
著者は、整体院「いぎあ☆すてーしょん」総院長の松尾毅氏と出会い、松尾氏の気持ちに共感し、独自の整体法「ミオンパシー」の普及活動に参画したという経歴の持ち主です。
本書は、松尾毅氏がオステオパシーの「ストレイン・カウンター・ストレイン」をベースにそのテクニックを筋肉に特化して体系化した施術法「ミオンパシー(旧名:筋肉トリートメント『MAGIC』)」を、セルフケアとして自分で実行できる施術法として体系づけた「セルフ整体」を紹介しています。
「ミオンパシー(筋肉療法)」とは、ギリシャ語のミオン(筋肉)という単語とパトス(治療)という単語を組み合わせた造語で筋肉にアプローチする手技療法という意味だということです。
ミオンパシーはオステオパシーの「ストレイン・カウンター・ストレイン」をベースにしているものの、松尾毅氏が独自に開発したオリジナルであるとされています。
専門家の間では、オステオパシーの「ストレイン・カウンター・ストレイン」とミオンパシーとの類似や差異が問題になるものと考えられます。
そうした専門的な問題とは別に、一般人にとって縁遠かったオステオパシーの「ストレイン・カウンター・ストレイン」を自宅でも自分一人で行える形に落とし込んで紹介している本書の存在意義は大きいと言えます。
これまでは、オステオパシーの「ストレイン・カウンター・ストレイン」の施術を受けようと思ったら、オステオパシーの専門家であるオステオパスのいる治療院でないと受けられなかったことを思えばその価値がわかるはずです。
本書では、腰痛と肩凝り(肩こり・肩コリ)や首痛(首凝り・首こり・首コリ)に関連する筋肉をゆるめる方法を中心に説明してあります。
本書の前半では筋肉がロックするミオンパシーの理論を説明してありますし、後半ではセルフ整体Q&Aとしてよくある質問や疑問に答えてくれています。
ミオンパシーは押すと痛かったり違和感がある筋肉の固い部分を見つけることが難しかったり、実行後に筋肉がゆるんだかどうかよくわからないということがあったりすると思われるものの、本書だけで自分一人である程度ミオンパシーを実行できるようになっていると思います。
ただ、ミオンパシーの効果にはかなり個人差があるではないかと思われます
押すと痛かったり違和感がある筋肉の固い部分を見つける検査法は、表層筋はいいとしても深層筋では難しいのではないかという疑問は残ります。
意外だったのは、ミオンパシーはぎっくり腰(ギックリ腰)に効果があるのではないかと考えていたのですが、セルフ整体はぎっくり腰(ギックリ腰)などのような激痛を伴う急性腰痛の痛みの改善には効果がないとのことです。
それでも、一般人が筋肉をゆるめることのできるミオンパシーとセルフ整体というセルフケアの方法を知っておくというのは有意義だと思います
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