司馬遼太郎関連本
- 司馬 遼太郎 (著) 『胡蝶の夢』 (新潮文庫、新潮社、全4巻)
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おすすめ度:★★★★★
司馬遼太郎さんが幕末期の日本医学史を松本良順という人物を中心にして扱っている歴史小説というので、これはぜひ読んでおかなければならないと思い読み始めました。
まず、この本に登場するポンペという軍医が、日本の医学史の中で大きな影響を及ぼした人物だということを初めて知ることができました。
何よりもポンペの人格に打たれました。
こういう医師がいたということが驚きです。
その医師が日本へ来て西洋医学を伝えてくれたのだと思うと、感謝の念が自然にわいてきました。
医師は医学を金儲けの手段としてはならないというポンペの信念には教えられました。
それほど優れた医師であるポンペが帰国後医師として成功しなかったというのは悲しいというか残念なことでした。
どうしてなのかと思いました。
次に、松本良順の弟子である伊之助の語学力には驚きました。
こういう人間が存在するのだということを知ったことだけでも驚きです。
しかも、どんなに才能があっても、成功しなかったり、幸せになれるとは限らないのだということも知ることができました。
また、関寛斎のような立派な医師が、医学を捨てて最後に自殺をしたというのも印象に残りました。
結局、医学の本質は空虚であり、医学は虚構の上に成り立っているという司馬遼太郎氏の指摘には一番の衝撃を受けました。
思想は幻想であると考えてはいましたが、医学をそのような見方で見たことがなかったからです。
しかし、司馬氏の指摘は納得できたし、ある意味で正しい見解であると思います。
医学に関心がある人にはぜひ読んでいただきたい本です。
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- 司馬 遼太郎 (著) 『箱根の坂』(講談社)
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おすすめ度:★★★★★
日本史で北条早雲の名前は知ってはいましたが、それ以上はいったいどういう人物なのかまったく知らなかったので興味深く読むことができました。
北条早雲はその前半生に関して資料が少なく、どうやら小説でも伊勢新九郎と名乗っていた北条早雲の前半生はこうであったろうという司馬遼太郎氏の創作になっているようです。
本書を読んで、北条早雲は中年以降になってやっと歴史に登場してきた大器晩成型の人物だということがわかりました。
婚姻も遅い。
城持ちとなっても驕ることがなかったことや、これまでにないほど租税を減免し領国経営に手腕を発揮したことなどその先駆性に驚かされました。
そのため、日本史上最初の戦国大名と呼べる人物が北条早雲だったということも初めて知ることでした。
北条早雲のようにその前半生を名も無き貧しい者として一生を終えるかと思われた人物が突如として歴史の表舞台に登場し、大名として画期的な革命ともいえることを成し遂げたというのは、自分と引き比べて心強いものを感じさせてくれるものがありました。
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- 司馬 遼太郎 (著) 『燃えよ剣 (上巻・下巻)』 (新潮社、新潮文庫)
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おすすめ度:★★★★
本書は、新選組副長の土方歳三の生涯を描いた歴史小説です。
新選組は映画やテレビで取り上げられることも多いのに、実際は新撰組のことをよく知らないのではないかという思いが私にはありました。
それで、司馬氏が新選組を扱った本書を読むことにしました。
本書を読んでよくわかったのは、やはり私は新選組のことをよく知らなかったということです。
しかも、土方歳三という人物のことをまったく知らなかったということがわかりました。
本書に書かれているような人物だとは思いませんでした。
本書に書かれていることが本当であるならば、新選組を組織して動かしていたのは隊長の近藤勇ではなく副長の土方歳三ということになります。
これは私にとって驚きでした。
本書は読み物としてもとても面白いので、新選組のことを知りたい読者だけでなく一般の方にも広くおすすめできる小説です。
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- 司馬 遼太郎 (著) 『新選組血風録』 (角川書店、角川文庫)
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おすすめ度:★★★★
司馬氏の『燃えよ剣』を読んだので、続けて同じ著者が新選組を扱っている本書を読んでみることにしました。
本書は新選組に関係する人物にまつわるエピソードが15編掲載されていて、『燃えよ剣』の外伝とも位置づけられる作品です。
したがって、本書を読む前に『燃えよ剣 』のほうを先に読んでおくことをおすすめします。
『燃えよ剣 』を読んでおくことで新選組に関する歴史的な流れがわかるからです。
新選組の歴史的な流れが頭に入っていると、本書の各編も理解しやすいのです。
本は分厚いですが、15の短編がまとめられているので読みやすいです。
本書には大島渚監督作品の日本映画「御法度」のもとになった「前髪の惣三郎」も収録されています。
新選組に関心のある人にはおすすめです。
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