野口整体関連本

野口 晴哉 (著) 『整体入門』(ちくま文庫)

整体入門 (ちくま文庫)

おすすめ度:★★★★

野口晴哉氏の本が、ちくま文庫から出たので、久しぶりに野口晴哉氏の本を読むことにしました。

本書を読んでみて、これまでの書籍には書かれていない内容も載っており、私にとってはとても参考になりました。野口整体の概略を知るには、本書はうってつけではないでしょうか。しかし、本書を読んだだけでは、概略を知ることはできても、やはり、指導を受けないと、実際に自分でやることはできないのではないかと思います。特に、野口整体の場合は、入口となる一番最初の教わる活元運動を指導を受けても、実際に行なえる人は少ないことから考えても、本による自習は難しいと思います。

ただ、全体を読んでみて感じたことは、本書の書名が入門とあるのに対して、むしろ、概説のほうが本書の内容を表しているのではないかということでした。野口晴哉氏には、別に「整体の基礎」という本があり、そのほうが内容的には入門と呼ぶのに相応しいのではないかと感じました。

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長谷川淨潤 (出演) 『今日からできる「究極の運動法」と「手当て法」 [DVD] 』(ビオ・マガジン)

今日からできる「究極の運動法」と「手当て法」 [DVD]

おすすめ度:★★★★

このDVDは2010年6月26日日に綿商会館にて「氣道」協会代表の長谷川淨潤氏が行った内観運動と自動運動(活元運動)と愉氣(愉気法)と瞑想(お金の入る金の瞑想法)など氣道の講習会を撮影したものです。

この自動運動と愉氣は野口整体の活元運動と愉気法とほぼ同じ内容になります。

一般の方が野口整体の活元運動と愉気法の実演を映像で見ることのできる媒体はほとんどないので貴重なDVDだと言えるかもしれません。

野口整体以外にもこのDVDには内観運動と瞑想(お金の入る金の瞑想法)も収録されているので参考になります。

ただ、このDVDの映像は現在ではちょっと古くさいです。

もっとも映像が鮮明でないとはいえ実習の動きを見るには問題ありません。

また音声ははっきりしているので映像の古さは特に問題とはなりません。

このDVDで問題となるところがあるとしたら、実習が椅子に座った状態の座位で行われていることです。

野口整体の活元運動と愉気は本来床に正座した状態で行うものだからです。

そのためDVDの座位での自動運動の動きは正座での活元運動の動きとちょっと異なる動きになっています。

そもそも自動運動(活元運動)は動きの型やパターンがないので動きが違っていたとしても大きな問題とは言えないかもしれません。

それでもまったくの初心者は映像の動きを自動運動(活元運動)の動作としてイメージしてしまうかもしれないという虞がないとは言い切れないでしょう。

その点を除けば、このDVDは野口整体の活元運動と愉気法の実演を見たことがないという人には野口整体の学習の役に立つ映像だと言えます。

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松崎 早苗 (著) 『わたしと整体法―活元運動のすすめ』(七つ森書館)

わたしと整体法―活元運動のすすめ

おすすめ度:★★★★

野口整体の活元運動の関する個人的体験談が書かれてあるということで興味を引かれました。

活元運動を実行しておられる個人の方々がどのような体験や経験をしておられるかということはなかなか知り得ないことなので本書を読んでみる気になりました。

ただし、活元運動は一種、宗教的な行のような、霊的な憑依のような、オカルト的な動きをするので、本書を読む前に野口晴哉氏が自らの整体に導入した活元運動を一度でも体験や経験したことがない人には、本書に書かれてある内容は荒唐無稽な信じられない話になってしまいかねないと思います。

本書に書かれてあることは眉唾もので、本書はトンデモ本だと思う方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、活元運動を体験や経験した者にとっては、本書に書かれてある内容があながち嘘ではないと理解できるはずです。

かく言う私は公益社団法人整体協会の世田谷区瀬田にある本部道場で活元運動の会に参加した初回に1回で活元運動ができました。

それから日を置かず、当時、親しくしていた人たちを何人か日を分けて本部道場に連れていったのですが、他の人たちは全員誰も活元運動ができませんでした。

そこで、私は活元運動は誰でも簡単にできるものではないと知りました。

というよりも、むしろ活元運動ができる人のほうが少ないということを知ったのです。

著者である松崎早苗氏もそうだったようです。

本書の中で、松崎早苗氏も最初は活元運動ができなかったことを告白されています。

しかし、松崎早苗氏は諦めることなく続けることで活元運動が出るようになったということです。

これは活元運動ができなかった人にとっては朗報ではないでしょうか。

活元運動ができなくても松崎早苗氏のように続けていればいつか活元運動ができるようになることもあるということを教えてくれているからです。

それにしても、松崎早苗氏の活元運動の体験談は驚くような出来事が綴られています。

それでも、ここに書かれてあることは事実であって本当のことなのだろうなと思えます。

本書には活元運動だけでなく野口整体の愉気についても松崎早苗氏の体験や経験が書かれています。

さらに、「気」と「気功」にも言及されています。

本書の「気」に関する内容についても、活元運動を認める人でも活元運動のような身体運動と違って、意見がわかれるとことでしょう。

本書の内容は野口整体の活元運動や愉気に関心を持ってもらえるかもしれないという面はあるものの、結局体験や経験のない人にとっては本書の内容を評価できないため読む意味がないということになりかねません。

しかし、反面、野口整体の活元運動や愉気の体験や経験のある人にとっては参考資料としての価値が十分になると言えます。

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金井 省蒼 (著) 『野口整体 病むことは力』(春秋社)

野口整体 病むことは力

おすすめ度:★★★★

本書は著者である金井省蒼氏の金井流野口整体とも呼ぶべき整体指導について書かれています。

著者の金井省蒼氏は野口整体の創始者である野口晴哉氏の外弟子で野口整体の指導者として四段位を受けた野口整体の指導者で一般社団法人「野口整体 気・自然健康保持会」と「啓哲塾」の主催者兼「野口整体・身体文化教育道場」の設立者です。

p>本書は金井省蒼氏の整体指導や日々の思索を記録した日誌のような内容になっています。

本書を読むと、金井省蒼氏の整体指導がまるで実況中継を見聞きしているかのようにわかります。

金井省蒼氏の整体指導は対話を重視していて、それはまるで精神分析などの精神療法やカウンセリングのようでこれが整体指導なのかというちょっとした驚きがあります。

金井省蒼氏自身は「心療的な整体指導」とか「自然流の心療指導」などと表現しています。

このような整体指導を行っている人物がいるのだと新鮮な思いで本書を読ませていただきました。

本書に書かれている内容はある程度野口整体の知識が必要で、そういう意味から素人の一般読者向きではないかもしれません。

反面、玄人や専門家にとっては興味深く読める内容ではないかと思います。

本書の後半では、金井省蒼氏の半生と野口整体との出会いが綴られています。

金井省蒼氏の人生を知ることができるだけでなく、野口晴哉氏のエピソードも知ることができます。

野口整体と野口晴哉氏に関心がある人なら読んでおいたほうが良い内容です。

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