パレオダイエット関連本
- 崎谷博征 (著) 『「原始人食」が病気を治す (ヒトの遺伝子に適合した物だけ食べよう)』(マキノ出版)
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おすすめ度:★★★★
本書は医師の崎谷博征氏が提唱する崎谷式パレオ食事法を紹介する書籍です。
本書では崎谷博征氏があたかも原始人食(ナチュラル・パレオダイエット)を考案したかのように書かれていますが、本書で紹介されている原始人食は旧石器時代の野草と野生動物を中心とした食生活を真似る西洋のダイエット法であるパレオダイエットです。
ただし、本書で説明されている原始人食はパレオダイエットそのものではなく、崎谷氏流に修正されたパレオダイエットのようです。
崎谷博征氏がパレオダイエットを修正しているのはリーキーガット(Leaky Gut=漏る腸・腸漏れ)とリーキーガット症候群(腸管壁浸漏症候群・Leaky Gut Syndrome=LGS)という現象になります。
リーキーガットという言葉を知っている人は少ないと思いますが、リーキーガットの意味と内容に関しては本書を読んでいただくとして、崎谷博征氏のよればこのリーキーガットが多くの慢性炎症や慢性病の原因の一つになっているということです。
そのため、崎谷博征氏はリーキーガットを引き起こす原因となるような食品や食物の摂取を控えるというかたちでパレオダイエットを修正しています。
たとえば、パレオダイエットでは認められるナッツ類でも、崎谷氏流の原始人食(ナチュラル・パレオダイエット)では控える食品に分類されています。
食事と疾病や健康を考えるうえでこのリーキーガットは非常に重要な現象だと考えられます。
では、原始人食(ナチュラル・パレオダイエット)の食事内容はというと、肉中心の糖質制限食に野菜と果物を重視し追加した内容になっています。
崎谷博征氏はマクロビオティックやベジタリアニズム(菜食主義)の問題点を指摘して批判しています。
一般的な食事療法で推薦されている玄米に関しても弊害を指摘しています。
完全あるいは極端な低炭水化物ダイエット(糖質制限食)についても問題点を指摘し批判しています。
肉食とベジタリアニズム(菜食主義)と低炭水化物ダイエット(糖質制限食)とを足した三者のいいとこ取りのような内容になっています。
そういう意味では、数ある食事療法の中でも意外と無難で穏健な食事内容に落ち着いています。
そのため、誰でも比較的容易に実行できそうな食事メニューになっています。
人類が長年食事として食べてきた食物は人体と遺伝子にも慣れ親しんだ栄養であるから疾病の予防や治療、健康の維持や増進にも良いはずで、現代でもそれらを中心にした食事を摂るようにしようというパレオダイエットの食事思想は耳を傾けるだけの価値がある考えられます。
食事を考えるうえでパレオダイエットは無視できない内容を持っていると思われます。
食事に関して示唆の富むところが多く参考になるところも多いです。
食事に興味や関心のある方はぜひ本書を読まれると良いでしょう。
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